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2014.02.28 提言。
W杯ブラジル大会まで4カ月を切り、チームづくりも最終段階に入っている。日本代表の10番・MF香川真司(24=マンチェスター・ユナイテッド)は、出場機会に恵まれずに苦境が続いている。本田圭佑(27=ACミラン)も、思うようなプレーができるわけではない。毎月掲載の元日本代表監督イビチャ・オシム氏(72)の提言。今回も名将独特の視点で欧州組について語った。

 香川に問題があるのではないので、あまり心配していない。環境の変化に適応することは簡単ではない。ドルトムントではNo・1で、他の選手も若かった。気の合った仲間がいて、オートマティズム(指示がなくとも自動的にできるコンビネーション)が存在した。マンチェスターUでは、チームメートの大半が年上で、しかも有名選手ばかり。香川は準レギュラーから出発して、周囲に合わせなければならなかった。それに香川が新しい環境に慣れつつあったところで監督が交代したことも大きい。

 マンチェスターUは優勝争いをしていた4、5年前とは違う。香川の加入はチームの若返り戦略の一環だったが、その後の補強はちぐはぐな印象を受ける。現代サッカーでは運動量やスピードがますます必要。規律あるコンパクトな組織プレー、コンビネーションの質も上がっている。そのために若い選手が必要で、香川が必要とされる日は必ず来る。ベンチにいるからといって、失うものはない。むしろ試合に出て勝てないでいる選手たちの方が消耗する。時々、代表戦でプレーして、自分が香川であることを忘れていないことを確認しておけば問題ない。

 本人がドルトムントに戻りたいならそれもいいが、個人的な意見を言わせてもらえば、もう少し(マンチェスターUでの)挑戦を続けたらどうか。バルセロナでメッシが必要とされているように、モダンなプレーメーカーとしての香川が必要とされる時が来る。弱点があるとすれば、コンタクトプレー。イングランドにいる間にフィジカルを鍛えたらいい。若手と息が合うようになれば、チャンスは来る。大事なのは自信を失わないこと。現在の苦しみは、少年が大人になる時に熱を出すようなもの。必ず過ぎ去り、一回り成長する。欧州に来た時の大志を忘れず、チャンスが来た時の準備をしてほしい。
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